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2010年4月 1日 (木)

寒桜

 寒さに耐えながら夜道を散歩している時、ふと思いついて夜桜を観て回りました。
この田端界隈は桜の木が多く、毎年、この時期には桜花を観て楽しんでいるからです。
ところが、ある公園の桜を観に立ち寄ると、恐ろしい光景が目に飛び込んできました。
なんと、花びらではなく、無残にも花一輪が切れて落ちているのです。
一面累々と、桜木の下は切れ落ちた桜花で覆われています。
桜は、桜木に霞んだように咲いているのが良い。
そしてまた、花びらが風に舞うのが哀れを感じさせて一興なのですが・・・、なんということでしょう。
今まで、このような無残な桜花を観たことがありません。
立ち木を見上げると、その間にもボトッ、ボトッと花が落ちてきます。
桜花は、椿ではない・・・!!
この寒さの影響なのでしょうか・・・。
寒さによるものではない冷気が、背筋に走りました。

 私の好きな能に「俊成忠度」という番目があります。
「序破急」を二段重ねにした構成が好きで、自分でもその舞を舞台にかけたりしておりますが、その中の俊成によって「千載集」に入れられた和歌ではなく、忠度が岡部の六弥太に討たれたとき所持していた「行き暮れて木の下蔭を宿とせば花や今宵の主ならまし」という一首が浮かんできました。
中入りの後、シテの忠度が俄かに気色が変わり修羅道の責め苦にあい、物凄まじい様子を見せる光景が頭をよぎったのです。
点々と落ちている桜花は、まるで討ち取られた忠度の印首のようなもの凄まじき光景なのです。
気候の狂いは、まさに、桜の下には・・・という怖さを受けずにはおられませんでした。

 今日、久方ぶりに仙台在住のU女史が訪れてくれました。
彼女は、弁護士夫人であり、母であり、なおかつ作家として活躍されている才媛ですが、最近出版した本を数冊持ってきてくれたのです。
石田純一さん、アリスのきんちゃんたちとゴルフをしていたとき、幸運にも私がホールインワンを達成し、青山でパーティとなりました。
その時パーティを盛り上げてくれた、立教大学の女学生グループ十数人の中の一人が彼女だったのですが、不思議なご縁で永いお付き合いになりました。
もう、25年以上の年月が経ってしまったのですねぇ。
彼女も、老いを気にしておりましたが、なになにこれも「俊成忠度」の中の和歌のごとしですよ。
「さざ波や志賀の都は荒れにしを昔ながらの山桜かな」です。

彼女から、贈呈本にサインを入れていただいたのですが、後で笑ってしまいました。
彼女はボストン大学も卒業していて英語関係の本が多い作家なのですが、戴いた本も英語学習の本。
タイトル名は・・・「育児日記を英語で書こうよ」でした(大笑い)。

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